東京大学 Summer Founders Program 2026 面接資料

川嶋結己 理学部情報科学科 / 栗秋健吾 工学部機械情報工学科
2026/7/17

DynKey.

課題

刻印と機能のずれに、毎日困っている。

  • 印字だけのキーボードが1〜2万円で売れている
  • 丸ごとのディスプレイ化は配列と打鍵感を奪い普及せず

Fluxは3年未出荷、Nemeioは400ドルで撤退

解決策

キーボードには手を入れない。

  • Cherry MX互換 — 手持ちに装着
  • E-ink — 非発光で刻印らしい
  • 常駐ソフト — 表示を自動切替

発想はソニーのwena。時計を残し、バンドに機能を足した前例に倣う

デモ

Keyball39に装着した現行プロトタイプ。アプリを切り替えると、キーの表示が自動で変わる。

左はJP、右はghostty用の表示

SFP 2026 面接資料
DynKey 川嶋・栗秋

SFPでの検証計画とお願い

買うと言う人の数と、単体で動く1個。この2つを9月までに作る。

  • 需要 — 実機ヒアリング20人とプレオーダーLP
  • 技術 — 表示・制御・給電をキャップに収めた1個を完成させる

お願い — ヒアリング先の紹介、E-ink調達と給電の相談先、1キャップ5,000円の価格感へのご意見

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DynKey 川嶋・栗秋

補助金の使途

  • 小型E-inkモジュール数十枚 — 約10万円
  • 駆動基板の設計とPCB発注 — 約8万円
  • 給電方式の実験部品 — 約5万円
  • 筐体の3Dプリント試作 — 約4万円
  • ユーザー検証の雑費 — 約3万円
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DynKey 川嶋・栗秋

Appendix

質疑応答資料

競合・市場・技術・価格・顧客接点・チーム・計画・予算

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DynKey 川嶋・栗秋

競合比較

配列の自由 打鍵感の自由 手持ちKB活用 動的表示
Stream Deck 追加デバイス
Flux Keyboard × × ×
Nemeio × × ×
Logickeyboard × × × 印字固定
DynKey

Flux Keyboardは3年未出荷、Nemeioは公式サイト停止、Logickeyboardはプロ向けに販売継続

市場データ

  • キーに表示を持つStream Deck系デバイスの市場は、2025年で約3.1億ドル。年率10.2%で成長中
  • カスタムキーキャップ市場は約7.5億ドル
  • アルチザンキーキャップは1個10〜100ドルで取引されている
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隣接市場

  • ショートカット印字のLogickeyboardは1〜2万円で、映像や音楽のプロに定番
  • 多言語では、キーボードステッカーが翻訳者や学習者に売れ続けている
  • どちらも表示が固定という制約を抱えたまま市場が成立している。動的な表示はその置き換えを狙える

技術の現在地

  • 1.54インチE-inkを、Cherry MX互換の3Dプリント筐体に搭載
  • 常駐ソフトがアプリを検知し、表示画像を転送
  • 一般的なキーボードとKeyball39で動作確認済み

筐体はFusion 360で設計。分担は川嶋がソフト、栗秋が筐体と基板

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技術検証 1

  • 打鍵耐久性 — E-inkは物理衝撃を想定していない部品。保護筐体を複数パターン3Dプリントし、連打テストで比較する。壊れたら保護要件が数字でわかる
  • 小型化 — 外部配線をやめ、キャップ内に表示・制御・給電を収める。まずよく変わるキー数個から成立させる
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技術検証 2

  • 給電 — 有線、小型電池、無線給電の順に比較検証する。無線給電は学内に相談先の目星がある
  • 書き換え速度 — 用途はアプリ切替時の静的なラベリングで、リアルタイム表示は設計上不要

価格仮説と原価

  • 想定売価はアルチザンキーキャップと同じ価格帯の5,000円
  • E-inkモジュールは小口で1枚1,000円強。量産時はさらに下げる余地がある
  • いくらなら買うかは、プレオーダーLPの行動データで確かめる

写真は1.54インチE-Paperモジュール。出典 waveshare.com

顧客との接点 1

  • Xの自キ界隈、遊舎工房、天キー、BOOTH。少量生産でも売り場がある
  • まず顔の見える周囲5人から。全員が投資を惜しまない
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顧客との接点 2

  • デザイナー・映像編集者 — IllustratorやInDesignのユーザーが多いデザインサークルdp9から。後輩へのショートカット指導が原体験
  • ヒアリングで聞くこと — 刻印とキーマップのずれの実態、いくらなら買うか、何キー分欲しいか、E-inkの切替速度をどこまで許容できるか

今後の展望 1

  • QMKにはMIDI機能が既にあるが、表示が固定で活きていない
  • キャップに音名が出れば、手持ちのキーボードが楽器になる
  • Launchpadの成功が、キー上の視覚情報の価値を証明

写真はNovation Launchpad。出典 Wikimedia Commons

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DynKey 川嶋・栗秋

今後の展望 2

  • 多言語 — 日本語・English・한국어をキャップ単位で切り替える。ステッカー市場の置き換え
  • 速記・ゲーム — Ploverなど、キー組み合わせの可視化が学習支援になる領域
  • 用途が変わっても、キャップ単体というフォームファクタと表示プロトコルは共通基盤になる

追い風の実例

  • OpenAI×Work LouderのCodex Micro。エージェント作業専用パッドで、230ドルが売り切れ
  • キーごとの状態表示や専用キーの需要は、AI時代にむしろ強まる
  • 専用ハードは用途が固定。DynKeyは手持ちのキーボードで実現できる

写真はCodex Micro。出典 openai.com

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DynKey 川嶋・栗秋

チーム

川嶋結己 — 理学部情報科学科。常駐ソフトとファームウェアを担当。GTIEでは本体製作とE-ink連携プログラムの実装。Keyball39のQMKファームを自作して毎日使う

栗秋健吾 — 工学部機械情報工学科。筐体と基板を担当。機械設計から組み込み、ロボット制御までのハード全般に加えてフロントエンド開発もこなす

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DynKey 川嶋・栗秋

実績と体制

  • GTIEものづくり研修に採択され、動くプロトタイプまで製作
  • 東大図書館コンペ「Next Library Challenge 2030」最優秀賞
  • Demolaハッカソンで、NFT真贋証明つきP2Pフリマを構築
  • 現在は2人ともゼーベックで開発インターン中
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DynKey 川嶋・栗秋

スケジュール

  • 7月末〜8月 — 打鍵耐久テスト、給電方式の基礎実験、ヒアリング開始
  • 8月〜9月上旬 — キャップ内蔵化の試作、プレオーダーLP公開、ヒアリング20人完了
  • 9月 — 単体で動くキーキャップを完成させ、需要データをまとめて最終発表